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  5. テレビ大阪×株式会社フィールド 「てしごとmy own project」を立ち上げました

2023年の秋、テレビ大阪様が運営するハンドメイドのメディアサイト「MeTAS+(ミタス)」から、社会活動を行うプロジェクト「てしごと my own project」が生まれました。このプロジェクトでフィールドは、コンセプト立案から始まり、ネーミング、コンセプトコピー、VI設定など、とても広い領域で「デザイン」をさせていただきました。

フィールドの新展開ともいえる今回の取り組み…。どきどきわくわく!!でいっぱいだった、プロジェクト誕生の背景をご紹介します。

まずは「てしごと my own project」の自己紹介。


本プロジェクトは、関西最大級のハンドメイドイベント「アート&てづくりバザール(以下、てづバ)」を2009年から続けてきたテレビ大阪が、一方通行の生産・消費だけでは終わらない、新しい視点でのものづくりに取り組みたいと考えてスタートしました。

日常の中で自分自身の行動を意識的に選びとることは、大きな変化への第一歩であり、何より自分の暮らしを満たすことにつながっている。この思いのもと、アップサイクルや地方創生、子育て支援など、さまざまな視点での活動を展開予定。身のまわりで起きている課題に対して、「てしごと」を軸に、解決の糸口を探っていきます。

 

はじまりは、意外なところから。


ことの始まりは、2023年春のこと。テレビ大阪様から、ハンドメイドのメディアサイト「MeTAS+(ミタス)」の運用について相談を受けたことがきっかけでした。

テレビ大阪の担当者様は、サイトの立ち上げから1年が経って、これからメディアをどう成長させていこうか?と、方向性を探っておられる段階で、以前から繋がりのあった私たちに、状況をお話しいただいたのでした。

 

MeTAS+(ミタス)

ハンドメイド作家の想い・活動、ハンドメイドレシピやお店情報などを発信するライフスタイルメディア。「てしごと」を通じて暮らしを豊かにするアイデアを発信しています。

 

思い返せば担当者様には、オンラインで、テレビ大阪本社で、フィールドのオフィスで、何度も何度も話し合いの機会をいただきました。

サイトのターゲットや、コンテンツ企画、プロモーション方法などなど、対話を重ねる中で、私たちが気づいたことがあります。それは……

「ハンドメイド業界の熱量ってすごい!!!!!」

ということ。大量生産・大量消費が当たり前になっている世の中で、ゆっくり、少しづつ進むものづくりは、その行為自体にも、生まれるモノ自体にも価値がある。その魅力に惹かれている人がたくさんいることを知りました。

そして、「MeTAS+」の運営で得たクリエイターとのネットワーク、ものづくりのアイデア、そこから生まれる豊かな時間など、「てしごと」が持つ魅力を生かしながら、一方通行の生産・消費だけでは終わらない、新しい視点でのものづくりに取り組みたい。そんな熱い思いが、テレビ大阪様とフィールドの中でじわじわと醸成されていき……。小さなプロジェクトの芽が生まれることとなったのです。

 

プロジェクトを作るって「熟成」に似ている。


「てしごとの価値を生かして、社会に貢献できることはなんだろう?」

そんな問いをメンバー同士でキャッチボールしながら、じっくり、じっくり、答えを「ことば」や「デザイン」に表現していく。その過程は、チーズやお酒を熟成させる過程に似ています。何度も立ち返り、ときに遠回りしながら、ものづくりの難しさと、楽しさをぎゅ〜っと詰め込んだプロセスを経て、プロジェクトを表現する「かたち」が定まっていきました。

(とはいえ、振り返ってみれば、大きな熱量を持ってスピーディにことが運んだ気もします。笑)

提案書から一部抜粋。コンセプトをかためるために、ターゲット像も細かく作り込んでいきました。

 

プロジェクトをかたちづくるため、私たちが表現したものたち。


1)プロジェクト名称

プロジェクト名「てしごと my own project」には、日常的な「てしごと」を通して、「my own(自分自身の)」行動を始めよう、という想いがこめられています。以前から使われていた「ハンドメイド」という言葉は、社会とつながる「しごと」に昇華したいという想いも込めて、ネーミングの過程で「てしごと」という表現にシフトしました。

2)コンセプトコピー

「てしごと」の価値を何度も話し合う中で、自然と書くべきことが定まっていきました。伝えたいことがはっきりとあれば、するすると言葉は出てきますね!

 

3)世界観を表現したデザイン

「てしごと」から始まる「変化」を表現するために、印象的で、ユニセックスで、少し未来的な雰囲気も感じさせるビジュアルにしたい。そんな想いで、イラストを森マリエさんに依頼することに。「て」をモチーフに、プロジェクト名を美しい構図で表現いただきました。

キーカラーには最後まで悩みました。しかし他案も諦めきれず……。今後、別カラーでの展開も考えています。

 

 

4)特殊な印刷で作られたリサイクルフライヤー

プロジェクトを紹介するフライヤーは、京都の印刷会社「修美社」さんの協力のもと、テレビ大阪で廃棄予定だったイベントフライヤーを生かして制作。上から銀とスミの2色を上刷りすることで、捨てられる予定だったフライヤーが、新しく生まれ変わりました。

A4のフライヤーをA5サイズに断裁したので、背景は水色とグレーの2種類になりました。

 

いちから、一緒に考える。


コピーやデザインにとどまらず、プロジェクトの輪郭をはっきりさせるために、活動内容をかためていく作業は続きました。メンバーから次々と生まれるアイデアを、一つの活動方針にまとめることは、プロジェクトの価値を改めて考える大切な時間でした。

企業や団体様向けに作成した資料の一部。

「てしごと」ならではの魅力を駆使した、4つの活動が、このプロジェクトの核となりました。

アイデアを図式化することで、プロジェクトの活動内容がより明確に! この資料はこれから、自己紹介のためだけでなく、自分たちの立ち位置を振り返る「原点」としても役立ちそうです。

アップサイクルワークショップを開催。


ゴミの廃棄量が全国トップクラスの大阪で、少しでもこの問題に関心を持っていただくために、活動の第一弾は「アップサイクル」をテーマにセレクト。

てづバVol.43 (2023年9月16〜18日)のMeTAS+ワークショップブースにて、3人のハンドメイドクリエイターを講師に招き、これまで捨てられがちだった素材を生かしたワークショップを、講座形式で開催しました。

フィールドは、特設サイトの公開、各種プロモーション、イベントブースの装飾などなど、さまざまなことを担当させていただきました。

 

ワークショップの材料となった廃材の展示コーナーも設けました。

会場ではたくさんの方に興味を持っていただき、ワークショップは満員御礼で終了。素材に実際にふれて手を動かす時間はとても楽しく、「てしごと」が生み出す時間の豊かさを再確認できました!

 

クリエイティブパートナーとしてのお付き合い。


フライヤー制作・ワークショップに協力いただいた修美社さんにて。修美社さん、テレビ大阪のお二人、クリエイター、フィールドスタッフで記念にパシャリ。

 

フィールドとして、プロジェクトの始まりから一緒に作り上げることは、なかなかない体験で、改めて「デザインのチカラ」を、考えるきっかけにもなりました。このような機会をいただいたテレビ大阪様に、とても感謝しています!

そして、このプロジェクトはまだ始まったばかり。2023年12月には、福井県の繊維産業の活性化を目指した、クリエイターによる工場見学会や、子どもたちが環境問題について考えるきっかけを作るワークショップを開催予定。そのほか、企業の廃材を活用したワークショップの開催も協議が進んでいます。

 

これからも「デザイン」の力で、このプロジェクトを支えていきますので、「てしごと my own project」に、どうぞご注目ください。

 

 


■てしごとmy own project特設ページはこちら

https://me.tv-osaka.co.jp/myown

 

■イベント当日の様子やフライヤーの制作秘話を、「てしごと my own project」特設サイトで公開しています。

〈イベントの開催レポート〉

『端ぎれと布耳』を使った大人かわいい巾着づくり

『紙出(しで)とふすま紙』を使ったちいさなノートづくり

『シー陶器やシーグラス』などを使った金継ぎアクセサリーづくり

レポートムービー

〈フライヤーの制作レポート〉

リサイクルフライヤー制作裏話

 

 

※制作過程の資料は、テレビ大阪様や森マリエさんに許可をいただき公開しています。

WRITTEN BY

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yamashita

ディレクター/編集ライター

編集ライターでありディレクターであり。社内で唯一コピーライティングを武器にしています。最近カメラを買いました!

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