どうも、naitoです。
今日は、お取引先の「株式会社夢み屋」様の
和雑貨のパッケージデザインの流れについて書いてみようと思います。
①ヒアリング
まずは、商品を見ながらクライアントの意向を伺います。
今回は既に簡易的な白箱を使用されていたので、
それに変わるデザインをご提案するところからスタートしました。
▼ヒアリングでは以下のような課題が浮き上がってきました。
・パーツが多く、組み立てが大変
・商品に対して、パッケージがシンプルでかわいらしい商品のイメージに合わない
・塩ビを使用している(環境への配慮)
②パッケージの形状を検討
ヒアリングの中で出てきたポイントを抑えながら、
手書きで箱の形状を考えていきます。
この時はいくつか考えた中で3パターンを先方にご提案することに。
デザインと箱の形状が結びついていると、より面白い表現になることもあるので、
この段階で紙とハサミを使ってミニチュア版をつくることもあります。
*手書きラフはあまりにも雑で、、ネットで晒すにはお恥ずかしいので割愛。
③ホワイトダミーの制作・検討
方向性が決まり次第、
商品の実寸に合わせて展開図をおこしてホワイトダミーを制作していきます。
最終的には紙器設計をされている協力会社様に依頼するのですが、
立体のデザインをするうえで絶対に必要な作業だと思っています。
厚紙でつくってみて、実際に商品を入れて確認しながら、
箱の形状を何度も何度も、微調整していきます。
細かい作業が大好きなので、全く苦にはなりません!
むしろ楽しいし、ずっとやってたい。
*ホワイトダミーとは…
デザインの入っていない、真っ白の箱。主に形状を確認するために作成します。
④ラフデザイン制作・ご提案
ホワイトダミーが出来たら今度はデザインを制作していきます。
今回はかわいらしいパッケージにしたかったので、
イラストレーターと一緒にイメージを固めていきました。
最終的には同じ形状でデザインパターンを2種ご提案することに。
ご提案時には社内で簡易的に作成したダミーも一緒に確認していただきました。
⑤デザインのブラッシュアップ
ご提案した中から一つを選んでいただき、デザインをつめていく段階です。
このパッケージでは観光客の需要も考え、
裏面に英語のバイリンガル表記で商品ストーリーを掲載することにしました。
⑥サンプル作成
デザインがあらかた固まった段階で、サンプルの作成を依頼します。
ここまで来ると完成もすぐそこ! いつもワクワクする工程です。
写真はあがってきたサンプルの開いた状態。
いい感じで出来てきました!!
ですが、よく見ると、、、
折り目のワレが気になる!
画像の黄色い枠のところ、印刷が白く剥がれ落ちてしまっていますね。
これは量産になると軽減されるということでしたが、心配だったので、
先に木型(パッケージの形状を切り抜くための型)を作成してもらい、
本番と同じ方法でサンプルを再度作成していただきました。
通常、サンプルの作成にはカッティングマシンと呼ばれる機械が使われますが、
仕様上、木型と比べると折り目が甘くなるそうです。
この辺りは、やはり実際にサンプルをあげてもらわないと
分からない部分でもあるのでとても重要なプロセスです。
木型であげてもらったサンプルは見違えるようにキレイになりました!
素晴らしい!!
*木型を作ってしまうと、それ以降形状の変更が出来なくなってしまうので、
もう形状は絶対に変わらない!っていう段階で確認してくださいね。
⑦校了・入稿
クライアントにも確認していただき、
問題がなければこのまま校了となり、印刷加工の工程に進みます。
*校了とは…
記載されている内容やレイアウトの調整が何もない状態、つまりデザインの完成です!
⑧納品
印刷加工が済んだものが工場から納品され次第、
弊社でも検品をしてお客様へ納品して、全ての工程が完了です!
長〜い、工程を経て出来上がったパッケージは実に感慨深いですね。
今回のパッケージが実際にお店に並んでるところはまだ見れていないので、
また今度見に行きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。