lisn

第三の店舗を作る

クリエイティブテーマは、 お互い妥協せずに つくること。宝永2年創業の香老舗 松栄堂様が「香りある豊かなライフスタイルの提案」をテーマにプロデュースするインセンスブランド「lisn(リスン)」。そのウェブサイトリニューアルをフィールドが担当しました。香りのプロフェッショナルに広報へかける想いをお伺いします。

まずは香房見学から

山田(株式会社フィールド): リスン様のウェブサイトを制作するにあたって、最初にご案内いただいたのが本社である松栄堂の香房※1見学でした。何よりもまず現場を見に行くというのは私にとって初めての経験だったのですが、他者と何かを制作する際にはいつも香房の見学から始められるのでしょうか?

太田様(株式会社松栄堂 リスン事業部): 常に製造の現場を見学していただいてから始めるというわけではないのです。ただ、今回は単に自社サイトをリニューアルするというのではなく、京都・青山の店舗に並ぶ、もうひとつの店舗をインターネット上につくるという意気込みでプロジェクトをスタートさせました。新たなお店をつくるには、私たちのクリエイティブを理解していただく必要があります。『製品の根幹を見てほしい』という思いで、香房の見学をお願いしました。

山田: そうだったのですね。制作を進める間に、私たち自身が学ばせていただくことも非常に多かったと感じています。プロダクトにおいて多彩なクリエイターとのコラボレーションも行っていらっしゃいますが、いつも密なやりとりを重ねていかれるのでしょうか?

太田様: そうですね。インセンスホルダーの制作を例えとして挙げるならば、クリエイターの中には「インセンスホルダーなら穴を開けておくだけで大丈夫」と考える方もいらっしゃいます。しかし、お客様に毎日心地良く使っていただくためには、機能的であることが大変重要なポイントだと考えています。立てられたインセンスの角度や灰の落ちる形の美しさなどの細部にわたり、クリエイターと共に勉強しながら、ひとつのものをつくりあげたいと私たちは考えています。その過程で意見がぶつかることもありますが、完成後にはコラボレートした方々から「リスンと関わったことで、新しい視点を得ることができた」というお言葉をいただくことも。今では「お互い妥協せずにつくる」というのが、私たちのクリエイティブテーマのひとつにまでなっています。

feature_vol02_item01

清水様(株式会社松栄堂 リスン事業部): フィールドさんにお願いした理由のひとつが、「リスンの一端を担ってもらえる」という印象でした。私たちのこだわりにとことん付き合っていただき、感謝しています。実店舗での楽しみを、ウェブ上のお店でも再現できました。

実店舗とオンライン、それぞれの楽しさ。

山田: リニューアルしたウェブサイトについては、どのような感想をお持ちでしょうか?

清水様: 私は元々店舗での販売を担当していて、ウェブについては何の知識も持っていない状態からのスタートでした。フィールドさんと一緒にお仕事をする中で多くのことを教えていただけたと感じています。今回のリニューアルでは、自分たちで情報を発信できる場所をつくっていただくことができました。公開してまだ約半年ですので、今はまだ努力を重ねている段階。「香りっていいな」と興味を持っていただけるきっかけづくりを目指していますので、これからどのような反応がいただけるか楽しみにしています。

太田様: 私たちの仕事は、お客様の視線の先にあるニーズを見極めること。そのため、当初から自分たちの手で香りに関するコラムを届けていきたいという想いがあったのですが、実際にいきなり書くのは困難です。そこで、いずれは担当している清水が独り立ちできるよう、フィールドさんに更新できるプラットフォームをつくっていただき、伴走者として共にコラムを作っていただける編集ライターさんもご紹介いただきました。

清水様: リスンではスタッフ全員が、(自分の担当のことだけでなく)全体のことを考えながら仕事をしていて、もちろんウェブサイトのことにも関心があります。最近では、店舗の販売スタッフから「こんなコラムのテーマはどう?」という声があがってきており、実際のお店とウェブ上の店舗が少しずつ繋がってきているような気がしています。

山田: お客様だけでなく、スタッフのみなさんにもウェブサイトの存在が広まっているようで私たちもうれしいです。

太田様: 今後、リスンのウェブサイトをさらに面白くしていきたいと思っています。その第一歩は、実店舗の魅力が反映されたオンラインストアをつくっていただいたこと。実店舗では香りの話をしながら1本ずつインセンスをセレクトすることができるのですが、ウェブサイトでも同様に1本ずつセレクトし、オリジナルの一箱を作れるようになっているんです(STICK SELECTION 20※2)。フィールドさんには大変なご苦労をおかけしましたが、私たちにとっては非常に画期的で、待ち望んでいたことでした。

lisn02

唯一無二の香りのブランドとして、発信力が重要です

山田: これからもウェブ制作者として、また一般消費者としての視点から、様々なご相談に乗っていければと思っています。

清水様: よろしくお願いします。私たちの熱意とこだわりを理解し、とことんお付き合いいただいているフィールドさんには、本当に感謝しています。これからも対話をしながら、共に成長していきたいですね。

太田様: 香りのブランドとして、自分たちの発信力そして、お客様へ届ける様々なパターンを常に意識しています。これからはウェブの専門知識を持つフィールドさんとぶつかり合いながら、誰も見たことのない景色を共につくりあげていきたいと思っています。

聞き手 山田正江(株式会社フィールド)

feature_vol02_item04INTERVIEW GUEST (左)清水美咲 様 (右)太田逸子 様
株式会社松栄堂 リスン事業部にて、コラムの執筆をはじめウェブサイト運営の全般を担当をされている清水様と、プロダクトの開発等も手掛ける事業部主任の太田様。商品開発者から店頭販売員まで、スタッフ一人ひとりが一丸となり香りブランド「リスン」をつくりあげている。